知は力なり

研修者の方を案内して屋久島の滝を見に行くと、多くの方が、「マイナスイオン」と云う言葉を口にされます。
私自身も、6年前始めて屋久島で滝を見たときには同じく「マイナスイオン」と云う言葉が心に思い浮かびました。
その言葉が、実は全く無意味な「カラ概念」で、いわゆるトンデモな与太話であったのだと知ったのは、たしか数年前、『水はなんにも知らないよ』と云う本を読んだ時だったと思います。→ マイナスイオン – Wikipedia
驚きました。
これほどまでに自分が、似非科学的言説に浸り、騙されて居るのか、と。
ここのところ、震災-原発の流れで、ホメオパシーやEM、健康食品、各種代替療法に新たに人心が流れ、改めて色々な問題を生み出しています。
「知は力なり」で、正確な知識・情報が身を守ってくれるものだと思います。

『水はなんにも知らないよ』
『メディア・バイアス あやしい健康情報とニセ科学 (光文社新書)』
『心の潜在力 プラシーボ効果 (朝日選書)』
『代替医療のトリック』
『「食べもの情報」ウソ・ホント (ブルーバックス)』
『環境危機をあおってはいけない 地球環境のホントの実態』
などが、まずオススメです。

ただ、難しいのは、「知は力なり」なのですが、
その正しい知識を自我が自分の飾りにすると、「知が(自我の)力となって」、おかしなことになります。
「牛の飲んだ水は乳となり、蛇の飲んだ水は毒となる」で、自我は、どんな良い情報も、悪いもの(自惚れ・プライドを強める材料)と為しえますので、「人の知らない知識・情報を知っている(持っている)」こと自体が、自我の拠り所となり、必要以上に知らない人を小馬鹿にしたり、上から目線で話したり、と云うことが、どうしても起こってしまいます。私自身、気をつけたいと思っているところです。

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このページも面白いです。

「効く」「効かない」 挙証の責任: Interdisciplinary

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「効く/効かない」再び: Interdisciplinary

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