『自己喪失の体験』 バーナデット・ロバーツ

「自己がなくなれば事物を差別相において見る相対的な心も無くなって、『それ』だけが残るのです。それは時に非常に強烈にもなりますが、何か異常なものではなく、自然で平明なので、どこを見てもあるという意味でむしろ通常なのものなのです。」

「旅が終わった後では、現在の瞬間に生きることしかできません。心はその瞬間に集中していて、過去や未来を顧慮することがないのです。そのために心はいつも一点の曇りなく晴れていて、既製の観念が何一つ入る余地もなく、観念が一瞬間から別の瞬間に持ち運ばれることも、他の観念と照合されることもないのです。要するに、考えるべきことはいつも目の前にあり、何を考えるか何を為すかに迷って停滞することがないのです。」