人間の身体と云う「超高層ビル」
単細胞生物からしたら、マジンガーZみたいなもの(そこの操縦席に乗り込んでいる兜甲児が、ここで言う「意識」)
この高層ビルに、もし確実な基礎(地下杭)が存在しないとしたら、これほど怖いことはない。
この「直立した人体」=「瞬間瞬間動き続ける不安的な高層建築」に、確実な基礎のくい打ちをすること。身体の構造改革。
贅沢な家つくりとは、基礎と構造体にお金をかける。外見では、なく見えない隠れた構造に投資する。
萬象之中独露身(ばんしょうしちゅうどくろしん)=万象のなかに、(独り)身を露(あらわ)す、露(あらわ)にす。
構造
1 骨格の構造 鉄塔 あるいはクレーン
2 筋肉の構造 伸張性収縮 テンセグリィティ
3 筋膜の構造 蜘蛛の糸、あるいは、繭
1 縦の軸 直立禅 縦に落ちる (第一の原則)
下に、後ろに、の方向性(前に、上に、ではなく)
骨盤水平 進化論的説明 背面感覚
天地に引き伸ばす
縦の位置エネルギ-を使う→重力を最大限に利用する。
2 一線 前方への軸 (第二の原則)
志向性を持った身体、志向性を持った力 (一線)
軸線と軸面
他者の存在 関係性 ものとの関係においても
新陰流の影響
三体式 天・地・人
上部構造と下部構造
具体的技術と、土台の構造
土台に辿ると共通する構造が見える。
体幹(体軸)と末端
側(外殻)とコア(中身・軸)
樹のたとえ(軸・根と、枝から先)
レッカークレーン
送電線の鉄塔
構造ビル
・構造的な強さ
ビルの模型
・重力との適合
・進化生物学的な立場・説明
末端(腕、足)の動きと、骨盤・体幹の丸める動きの組み直し
前と上の反応から、後ろと下の反応へ
背面感覚
体幹の訓練のためには、末端に制限をかける必要性がある。
3 拮抗する力 力を拮抗させる 弁証法
対極への力
体幹と末端。
はじめの1.2は、構造の話、3は、力の話
力の強さと細かさ(分解度、動素の細かさ)の訓練
前(冠状面)への軸 (第二の原則) 志向性を持った身体、志向性を持った力 (一線) 歩行
「立つ」から「歩く(進む)」へ 一線の歩行
・ 志向性(明確な方向性)を持った身体、志向性を持った力 (一線)
・身体の全体を、志向性をもって、ある(相手のいる)方向へ統一していく訓練。
・ 軸線と軸面 (瞑想と武術の違い、他者との関係性) 他者の存在 関係性 ものとの関係においても
一線のなかに平和、安心がある。外が暴風雨でも。
「切り結ぶ太刀の下こそ地獄なれ 踏み込み行けばそこが極楽」の意味。
「斬り結ぶ刀の下ぞ地獄なれただ斬り込めよ神妙の剣」
「打ち合わす 剱の下に迷ひなく 身を捨ててこそ 生きる道あれ」
一線の世界、そこは、時間を超え、生死を越えた、どこにも無い世界(nowhereland(place)
3次元の世界から厚みを抜いた、厚みの無い世界、一線は、身体を狭くするのではなく、厚みの無い時限に入ること。そこに壊れない安楽がある。
一線とは、「身幅を薄くする・畳み込む」のみではなく、「幅と云う次元」を超えた世界に入ること。
厚みの無い生き物になること。
故に、遅速を超え、生死を超え、強弱を超えることができる。
・なぜ一線の話がでてきたのか?
新陰流の影響 刀と云う道具の影響 両手で一本の棒を持つと云う形態
以上の、1,2を踏まえ、三体式の解釈 天・地・人 3つの方向、地軸、天界、他者(相手)に向かう3つの方向性
・まず、構造を作る。
まず、大まかに構造ができないと、指導者は、その人に負荷を与え、力を通すことはできない。なぜなら、その力に耐えかねて、却って構造を崩してしまうから。
しかし、完全に構造ができないと通せない訳ではない。
現実には、ある程度構造ができたら、ある程度の負荷で力を与える→すると、その身体が感じ取った勁に反応(感応)して、身体が自主的に、より正しい構造を見つける(復元する)→すると、もっと強い力に耐えれるようにある→と云う良い循環が生まれる。
まず、構造を作ってから力を与える(通す)と云うのが、刀禅の「変化最速」の秘密である。
拮抗する力
対極への力
力を拮抗させる(弁証法)
「動く/動かない」「伸ばす/伸ばさない」「曲げる/曲げない」「膨張/収縮」「下方への圧力/上方への圧力」などの矛盾のなかで、錬功が構成されていること
これも公案である。
「動かないで、動いてみよ」「歩かないで歩け」「膨らんだまま縮んでみよ」
その対極を超えたところに、次の次元がある、「動く/動かない」の双方を含んだ、より上質の「「動く、かつ、動かない」「動かないで動く」「動いて動かない」がある。
「曲げないで曲げる」「折らないで折る」など
弁証法(正・反・合)
拮抗する力のベクトルをどれだけ多く自分の身体の中に純粋に発生させ・働かせることができるかに錬功の秘密がある。
動素を練る 動素の細かさ
力の強さと細かさ(分解度、動素の細かさ)の訓練は、ある種別である。
重さだけではなく、動きの細分化(動素の細かさ)も訓練する必要がある。
動きが細分化されることによって粘りが出てき、質の良い重さが増す。
動素が上がることによって、力のむらが無くなり、より上質な質感が出てくる。
これは、ヴィパッサナーで云う、サティ(時間分解能)とサマーディ(空間分解能)の話と似ている。
勁の重さ・重量感=サマーディ(空間分解能)
勁の細かさ・動素の密度・細分化のレベル=サティ(時間分解能)
勁と力
powerとforce
収縮する力と、膨張・拡散する力(張力)
勁と力の違いを明らかにするならば、先ず勁の定義と力の定義を明確にした上でなければならないが、各門派により勁の定義と力の定義は大分異なる。これらを考慮していくと煩雑になるので、およそ共通する『勁』の特徴を挙げていく。
勁の大きさと外面上の動作の大きさは一致しない。
勁を蓄えることは弓を引くかの如し。勁を発することは矢を放つかの如し。
楊式太極拳の陳炎林によれば
力は骨に由り、肩背に没して発することが出来ない
勁は筋に由り、能く発して四肢に達することが出来る力は滞り、勁は暢やかである
力は散じ、勁は集まる
力は浮き、勁は沈む
勁と力 収縮する力と、膨張・拡散する力(張力) ポン勁
勁と、いわゆる力とは、どう違うのか?
勁と力の違いを明らかにするならば、先ず勁の定義と力の定義を明確にした上でなければならないが、各門派により勁の定義と力の定義は大分異なる。
勁の大きさと外面上の動作の大きさは一致しない。
勁を蓄えることは弓を引くかの如し。勁を発することは矢を放つかの如し。
力は骨に由り、肩背に没して発することが出来ない
勁は筋に由り、能く発して四肢に達することが出来る
力は滞り、勁は暢やかである
力は散じ、勁は集まる
力は浮き、勁は沈む
弓を射る直前の状態
. 「力」と「勁」は、どう違うか?
いわゆる「力」は、短縮性筋活動(コンセントリック・コントラクション)を使っている状態。
「勁」とは、伸張性筋活動(エキセントリック・コントラクション)を、身体の全関節・筋肉において、全方位的に起こしている状態。張る力・?勁
等尺性(等尺性収縮 isometric contraction 関節を固定し、筋肉の長さを変えないまま力を入れること)をもっと超えて・
・(全方位的)膨張性の力と、収縮性の力。
・求心性の方向性と遠心性の方向性との拮抗
気づき→気→剄→(物理的)力
心(意識)→→→→身体(物質)