7日間瞑想コース体験記 60代男性

1週間の夏休みを利用して、瞑想・断食・運動療法の三位一体での修行に取り組んで参りました。

まず、研修所の場所ですが、グーグルの航空写真で見ると、宮島の岩船岳から北西の海岸線(沖には牡蠣筏が整然と並んでいます)に向けて垂線を引くと、海岸から300mほど入ったところにある細長い切れ込みのようなものに重なりますが、そこが研修所の前庭になっているところです。
上陸地点から海岸沿いに200mほど離れたところには大きな一枚岩があり、その上に小さな赤い鳥居と神社が建っています。有名な厳島神社はこの社を参考にして建てられたとのことです。

私の場合は研修期間が7日間と短かったので、前日から断食して、研修所に着いてから腸洗浄を行いました。
丸1日の断食経験はなく、出発前夜はさすがに厳しいものがありましたが、研修所に行って腸洗浄した後はかえってスッキリして、夕方の食事までそれほどの空腹感を感じなかったのは意外でした。
私は日頃から玄米菜食で時間をかけて食べる方なので、「気づき」を入れながら食べることには全く抵抗がなく、むしろ好きなだけ時間をかけて食べられるのでハッピーという感じでした。

とにかく、食材の量と唾液の量が同じになるくらいまで噛んでから飲み込むようにすると、少量の食事でも満足でき、尾籠な話で恐縮ですが、子供のときのような太くて長いのが出るようになる、というのはちょっとした驚きでした。

夜半から次の日の昼までのいわゆる半日断食は研修後も続けていますが、BMIは18.5程度で安定しています。

瞑想と運動に関しては、霊基さんに勧められたビパッサナー瞑想とフェルデンクライスメソッドの本を研修前から少しずつ読んで準備していました。
瞑想は足を組んで行うものというイメージがあったので、かなり練習しましたが、どうにも体が硬く、結跏趺坐はもちろん、半跏趺坐も長くはできない状態でした。
ところが、研修終盤になって、霊基さんに教わった骨盤を後ろに傾けるやり方、武道で言うところの「太腰(ふとごし)」を試してみたところ、足腰の余分な力が抜けて、かなり楽に足が組めるようになりました。
一般に、体というのは「気づき」を入れたところの力が抜けて「動き」(静止も動きの一種です)が良くなるもののようです。
しかし、これは体に限ったことではなく、多分、精神面でも同じことが言えるのではないでしょうか。
自分が今何を考えているのかを絶えず意識することによって、同じ考えの堂々巡りから抜け出し、もう少し軽やかに人生の歩みを進められるのではないかと思いました。

今後、このような研修所が全国に普及し、体調管理や健康維持のためにもっと気楽に利用できるようになれば、増加の一途を辿る医療費を抑制するための決め手になるのではないでしょうか。
特に、中国地域は、宮島や出雲大社のようないわゆるパワースポットをはじめ、静かで風光明媚なところが多いので、観光や企業研修等と組み合わせれば、「研修(修行)産業」の立地場所として有望です。

研修最終日には、研修所の裏山から岩船岳に続く山道を登ってみましたが、牡蠣筏が並ぶ大野瀬戸の眺めはなかなかのものでした。