ブログ 『日々、刻々、流れるもの』

意見の成長

われわれの意見は次々と接木される。

最初の意見は第二の意見の台木の役をし、第二の意見は第三の意見の台木の役をする。

われわれはこうして、梯子を一段一段と登ってゆく。

 

モンテーニュ著、原二郎訳『エセー(六)』岩波文庫、P128

真理は痛い、私にとって

いたい目にあうごとに、わたしは、自分のえりくびをつかまれて、真理のほうに向けられる。
真理は、痛い方角にある。
しかし、真理は、方角としてしか、わたしにはあたえられない。
思いちがいに思いちがいをついで、その方角に向うのだ。

『不定形の思想』P469