はじめに

かつて、イサム・ノグチ庭園美術館を訪れたときのことを思い出します。

そこは、晩年のイサムノグチが暮らし制作を行っていた住居と工房の一帯を公開した場所なのですが、

いま私にとって、ここが、それに等しい特別な空間― 自らの持てる素材の全てが並べられた終の作業場です。


建築構造物(例えば寺社)に喩えれば、躯体を組むところまでは、なんとか漕ぎつけました。

あとは、ここから「彫琢して朴に復る」を目指し、内部構造へと荘厳を進めます。

Kazimir Malevich – Suprematism(消失する面)1917 DIC川村記念美術館所蔵

最近耳にした、この曲にも心動かされました。

それは今の自分の持てる思いを、良く詠ってくれます。

ケモノミチ 歌詩