この本は一般に、仏教系の瞑想の本として名前が上ってくることは少ないですが、実際の内容は、なかなか質の良い気づきの瞑想と反応系の瞑想の入門書です。
特徴としては、
1. マハーシ式、ゴエンカ式双方を均等に冷静に紹介していること。
2. ヴィパッサナー系の知覚力を研ぎ澄ます瞑想法と、イメ-ジを使ったお祈り的な瞑想法をバランス良く紹介し、位置づけていること。
3. そのすべてを「神を感じるための霊的修習」として位置づけていること。
などです。
沢山の瞑想法が紹介されているので、これを読んだだけで、たとえばマハ-シメソッドを正確に独習できるだけの情報は含まれて居ないのですが、色々なヒントが含まれた良書だと感じています。
一番の美点は、キリスト教の指導者でありながら他宗教の伝統に対してオープンであり、他宗教への敬意を忘れない態度にあると思います。
時々、思い出した様に眼を通している本です。