杉本博司ギャラリーは、杉本の直島における長年にわたる取組みが、作家の究極の作品とも言える小田原の《江之浦測候所》の生まれるきっかけとなった経緯から、創作活動のひとつの原点とも言える直島と江之浦を繋げる形で構想されました。
江之浦測候所が建築と作庭などが中心となっているのに対し、本ギャラリーは、杉本博司の代表的な写真作品やデザイン、彫刻作品などを継続的かつ本格的に鑑賞できる世界的にも他に例をみない展示施設です。
「時の回廊」とは、建築空間や自然環境を回遊し体感することを促す安藤建築の特徴や、杉本博司が追求し続ける時間に対する問い、そして彼らの長年にわたる直島との関係性などを反映し、鑑賞者に自然の変化や壮大な時間の流れを体感、歴史や生きることについて思索を巡らせてもらうことを意図するものです。