脳から考える

『単純な脳、複雑な「私」』 池谷裕二

瞑想、内観、ボディワークに関わる話や、自由意志に絡む話が次々繰り出されていて、前作『進化しすぎた脳』を超えて、更に面白いです。

『つぎはぎだらけの脳と心―脳の進化は、いかに愛、記憶、夢、神をもたらしたのか?』

Amazonの書評

インテリジェント・デザイン論に対する脳神経学者の反論
※ インテリジェント・デザイン論=知性ある設計者(神)によって生命が設計されたという説。
最後の最後に宗教が出てくるまで、著者の意図が読めず、散漫な印象が否めない。
脳にまつわるさまざまなトピックのうち、一見無関係な感覚と感情、記憶、愛、睡眠と夢を、なぜ取り上げたのかが、宗教の成り立ちを説明する8章で始めて明らかになるからだ。確かにこの8章は面白い。その8章から、脳に知的な設計者はいないという9章の結論につながってくる。

『東洋の瞑想とキリスト者の祈り』

この本は一般に、仏教系の瞑想の本として名前が上ってくることは少ないですが、実際の内容は、なかなか質の良い気づきの瞑想と反応系の瞑想の入門書です。

特徴としては、

1. マハーシ式、ゴエンカ式双方を均等に冷静に紹介していること。
2. ヴィパッサナー系の知覚力を研ぎ澄ます瞑想法と、イメ-ジを使ったお祈り的な瞑想法をバランス良く紹介し、位置づけていること。
3. そのすべてを「神を感じるための霊的修習」として位置づけていること。
などです。

沢山の瞑想法が紹介されているので、これを読んだだけで、たとえばマハ-シメソッドを正確に独習できるだけの情報は含まれて居ないのですが、色々なヒントが含まれた良書だと感じています。

一番の美点は、キリスト教の指導者でありながら他宗教の伝統に対してオープンであり、他宗教への敬意を忘れない態度にあると思います。
時々、思い出した様に眼を通している本です。

サダナへようこそ

『東洋の瞑想とキリスト者の祈り』

『東洋の瞑想とキリスト者の祈り』 アントニー・デ・メロ

気づきの言葉

「Magdaleneのひとりごと」から
http://magdaleneshio.blog88.fc2.com/blog-entry-223.html
http://magdaleneshio.blog88.fc2.com/blog-entry-180.html

「山登りを私は信じません。“登り”などないのです。
「私はこれだが、いずれそれになる」などないのです。
あるのはただ「これ」のみです。
「これ」を変えなさい―それがすべてです。」
との、クリシュナムルティの言葉と響きます。

生まれつき憂鬱な赤ん坊は居ない

生まれながら憂鬱な赤ん坊は、まだ見たことがありません。
否定的な思考は、最初から持ったものではないのです。
思考パターンは学習して獲得したものです。
学習したものならば、それとは違う色々なパターンも同じように学習して獲得することが可能でしょう。
もちろん、思考パターンもスキルなので、変えるためには地道な練習が必要です。それなりの時間も掛かるでしょう。
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認知療法:行動療法:論理療法14 -質問回答歓迎-
 の投稿56より。