何であれジニャーニのすることは他者のためだけに為され、
たったひとつの行為でさえ彼自身のためにすることはない。
彼は泣く者とともに涙を流し、笑う者とともに笑い、
陽気な者とともにたわむれ、歌う者とともに拍子をとりながら歌う。
彼が何を失うというのだろう?
彼の存在は透明な鏡のように純粋だ。
彼には欲望も行為のための動機もなく、行為者という感覚もない。
彼はすべての活動が彼の存在の中でのみ起こり、
自分自身は何もしないという真理を知っている。
それゆえ、彼は起こっているすべての活動の沈黙の目撃者として留まるのだ。