読みながら、色々なことを考えさせられる良書でした。
オススメです。
『ヤノマミ』 (新潮文庫) 国分 拓
DVD版も、いつか見てみたいです。
精神的な探求とは実は死の探求であり、喪失の探求です。
多くの人が、開悟を求めて精神的な探求を始めます。
が、真の精神的覚醒とは何もかも失うことを通して得られるものなのです。
科学にとっていちばん貴重なものは何か?
相対性理論、量子力学?いやいや、そんな一つ一つの理論をとやかくいうつもりはありません。
いちばん貴重な物は科学自身に「エラー修正機能」が組み込まれているということです。
そして似非科学と決定的に違っているのは、本当の科学のほうが、人間の不完全さや誤りやすさをずっと認識している点です。
むしろ「人間は間違うことを断固として認める」ぐらい積極的な機能をもっているのです。
ですから、誤りを含んだ科学と似非科学はまったく異質のものなのです。
人間というものは、絶対に確かだといえるものが欲しくてたまらないのかもしれない。
しかし、確信の誘惑を断ち切るのは難しい。
そもそも科学がいざなう先にあるのは、ありのままの世界で、こうあってほしいという願望ではない。
よく、科学は難しすぎる、複雑だと嫌われるが、科学が複雑で難しいのはたいていの場合、現実の世界が複雑だからだ。
それ故、今の時代に科学的思考は必然である。
なにも科学者になれというのではない。
科学的な考え方を広めることが大切なのだ。
例えそれが我々にとって、好ましくない結果(例えば、我々の祖先がサルであることを未だ拒否を示す人はゴマンといる)をもたらそうともだ。
「カール・セーガン 科学と悪霊を語る」より。
以前にも紹介したことあるかもしれませんが、良い作品です。
『リプレイ』 (新潮文庫) ケン・グリムウッド
Making the impossible possible,
the possible easy,
and the easy elegant
-Moshe Feldenkrais-
長距離ランニングで使われる「セカンドウインド」という言葉をご存知でしょうか。
これは走り始めは呼吸が苦しく、とても長く走れないと感じていても、しばらく経つとラクになって快適にランニングが楽しめるようになるという状態。
つまり、「からだ」がその気になるには一定の時間がかかり、そこまではつらいのが常なのです。
しかし、しばらく「からだ」を動かしているうちに、あるところからは、「からだ」がその気になって自然に動いてくれるようになります。