臨終の詩

人は死ぬ間際になると
不思議な美しいものを見る。
宝石のように輝くコップや
金色に映えるベッドカバー。
人は死ぬ間際になると
不思議なこの世の風景を見る。
明滅する光の微粒子で出来た街角や
道を行き交う人々の神よりも神々しい姿。
身体の中を吹き上げる
激しい風の音を聞きながら、
人は天の高みに上って行き、
この世が実は天国であったことを知って愕然とする。
そして永い間この世を蔑ろにし、
自分を蔑ろにしてきたことを後悔する。
人生は卑俗な営みではない。
それは聖なる生業である。
人は死ぬ間際になって初めて知る。
天国に行くのに何も死ぬ必要はない。
天国は何処か遠い空の彼方にあるのではない。
目を覚ましてよく見てごらん、
ほら天国は今此処に在る。

……

芦田良貴詩集より

感情

どこかで見つけた文章です。
……
感情はひどく徹底的に習慣的です。
あなたは一つの感情を変換したあと、あなたは時として同じ以前のパターンへと戻ってしまう自分を見出すでしょう。
結果を持続することは我慢強さと粘り強さを要します。
実践によってだんだんと、あなたは、感情をどれほど素早くそして力強く、ネガティブな経験に対応できるようになるか気づくでしょう。
そしてあなたは意識的な実践によってそんな理屈抜きの感情でさえも自然に自己解放することを発見し驚くでしょう。
あなたの実践はよりナチュラルなものとなり、あなたの人生の感情とエネルギーに挑戦する仕事において、あなたはより多くのエネルギー、洞察力、そして技を身につけるでしょう。

宇宙、我々

この宇宙に進化して出現したものはすべてモーツアルトもアインシュタインも、あなたも、私も、大は銀河の集団から、小は昆虫にいたるまで、筋書きはないがランダムでもない、畏るべき自己創成過程の産別なのである。
これまでに進化してきたものは、どれも、それ以外のものと切り離された存在ではない。
すべてのものが相互に結びついており、すべては一つの有機的な総体の一部なのだ。
……
ラズロ『創造する宇宙』(日本教文社)にある言葉だそうです。
この本自体は未読で、共感できる内容かは不明ですが、少なくとも、この言葉は、心に響きます。

恐怖を花開かせる

以下、ラリー・ローゼンバーグ『実践ヴィパッサナー瞑想:呼吸による癒し』第2章~感受と共に呼吸する~よりの抜粋だそうです。なるほど。
……
恐怖に対する一般的な反応として、私たちは戦場を創り出します。
恐怖は恐怖から自由になりたいという激しい熱望と戦争しています。
そのプロセスが発生している心と体がその戦場です。
ここでの修行は、そのプロセスをひらくこと、そのすべてが自分の一部であることを理解することです。恐怖、恐怖から自由になりたいという熱望、心と身体、それらを観察している気づき、その気づきを増進させる意識的な呼吸。
私たちはそれらのすべてと共に座ります。
恐怖のような強い感情に対しては、まず最初は自分がどうやって逃げ出そうとしているかを観察するのがせいぜいでしょう。
否認したり、抑圧したり、説明したり、逃げ出したり、空想している自分を観察するのです。
やがてある日、恐怖が生じても、注意がそれをサッと出迎えて、ひとつになり、恐怖がその花を開くに任せられるようになります。
自分の恐怖を見つめてそれを認めること、自分は恐れているという事実を確認することが出発点になります。
恐怖のように強烈なものであっても、意識的な呼吸を使いながらそれと共に存在します。
それと共にとどまります。
あるがままにします。
最終的にブッダが感受に関して言ったのはそのことです。
「悟ったものは感受の生起と消滅をありのままに見る。それらを味わうこと、それらが生み出す危険、それからの開放をありのままに見ることによって、すべての執着から開放されて自由になっている」

『炭素文明論 「元素の王者」が歴史を動かす』

『炭素文明論 「元素の王者」が歴史を動かす』
良い本でした。
この本、面白いのは、出だしは「まあまあかな」と思わせといて、章が進むにつれて、えらく筆がのってくるところです。
最終章で、なるほど、と思わせます。
【書評】『炭素文明論 「元素の王者」が歴史を動かす』佐藤健太郎著 – MSN産経ニュース
書評:炭素文明論―「元素の王者」が歴史を動かす [著]佐藤健太郎 – 萱野稔人(津田塾大学准教授・哲学) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト