真理は痛い、私にとって

いたい目にあうごとに、わたしは、自分のえりくびをつかまれて、真理のほうに向けられる。
真理は、痛い方角にある。
しかし、真理は、方角としてしか、わたしにはあたえられない。
思いちがいに思いちがいをついで、その方角に向うのだ。

『不定形の思想』P469