心身のオンとオフ

有事には、有事に見合った心と身体の状態があり、
それは極限まで張り詰めた、火事場の馬鹿力的な、アドレナリン全開状態でしょう。
そうでなければ危ないし、使いものにならないし、生き残れないからです。
少々の身体の傷・ケガなどは感じない程に、心身は張り詰めてなければならない。
しかし、その「有事」が長期化してきたとき、
今度は、その「張り詰め」を緩めるべきときには緩める、
心身のオンオフをうまく切り替える為の心身技術が必要となってきます。
張り詰め続けた心身は、硬く、脆く、ポッキリ折れやすくなってくるからです。
限られた時間で、如何に心身(のオンオフ)をうまく切り替え、
心と身体のこわばりを抜けるかが、これから先、
壊れないで生きていくための重要な技術となってきます。
人よって、その技術には、
お風呂に入ること、散歩すること、一人で音楽聴くこと、
馬鹿話(漫画、小説、テレビなど)に没頭すること、
自分の興味あるまじめな本に集中すること、
酒飲んで誰かと話すること、ひたすら眠ること…
色々あるでしょう。
何にせよ、そんなことしていられる状況で無いからこそ、
どうにか(短い時間であれ)
大変な外的現実を忘れ、心を遊ばせ、ゆるませる時間が大切なのです。
それは(悪い意味での)現実逃避ではありません。
音楽聴いているときは、それが、
映画に没入してみているときには、それが、
笑っているときには、それが、
私たちの唯一の現実であるからです。
それが100%の現実であるくらい、別の現実に没頭して楽しめばいいのです。
それが、この大変な状況で、明日一日を生きていく活力を与えてくれます。
また、耐え難い極限状態での現実逃避は、
人類が過去、厳しい現実を生きていくなかで編み出してきた
生き延びるための知恵、生存技術である、とも言えます。
それを使わない手はありません。
一時の逃避― 楽しい夢― であれ、思うままに心遊ばせ、心寛がせるのです。
笑いは大いに人の心身を緩めてくれます。
それは、固着した視点からの解放、自由を与えてくれます。
とても笑えない、この状況であるからこそ、
「快」で、愉快な、楽しい、ホッとする、ホンワカする情報に
心身を触れさせる時間を持つことです。
今、できること | 氣道協会
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