被災地の貴方へ 4

いまは、こうして安定してのんきに生きている私にも、「死んだ方がまし、死ぬより辛い」と云うような、大変な時期はありました。
「明日の朝、正気を保って日の出を拝めるだろうか(夜が明けるだろうか)」と思いながら、夜を過ごす何ヶ月かがありました。
そのころは、高いところ(ビル)などに登るのが怖かったです。
気を抜くと、飛び降りてしまうかもしれない自分が恐ろしいからです。
また、自動車を運転するのが怖かったです。
このまま電信柱か海の中に飛び込んでしまえば一番楽だ、と云う衝動を抑えるのが大変だったからです。
しかし、その苦難は乗り切りました。
渦中に居るときは、未来は見えません。
しかし、人間の脳(こころ)は、脆い面もあるけども、その芯は相当に強いものです。
簡単には壊れません。
なので、なんとかこの時期を乗り切ってください。
私には、自分の個人的体験を書くのはカッコ悪いと云う価値観があり、これまで書くことはなかったですが、今回、皆さんの何らかの励みにもなるかと思い、書いていきます。
それを読んでください。
私自身の過去の関わり、研修に来られる方、
みんな表面的には普通のフリをして笑っていますが、それぞれが「傷負い人」です。
それを抱えて生きています。