ブログ 『日々、刻々、流れるもの』

絶望

絶望。
最後は、これだ。
過去を引きずり、未来を当てにしていたら、
どうして、今、ここに落ち着くことが出来るだろうか。
今、ここに落ち着いていないで、どうして修行になるだろうか。
過去に自分が得た心境やら成した業績など何の役にも立たない。
そんなものは人の記憶の中で印象として残っているに過ぎない。
しかし、それにすがろうとしてしまう。
そこに自分の存在価値を認めようとする。
過去で自分を守ろうとする。
泡をかき寄せて、自分の周りに積み上げることで、
城壁を築こうとしているかのようだ。
しかし、今、単でなければ、単ではないのだ。
過去に単であったことは、もう存在しない。
未来に悟ることを期待することは、人を簡単に迷わせる。
何かちょっとした事で、パッと悟るのではないか、と思ってしまう。
徹した時に見性する、と聞けば、
何かそんな事件が起きるのではないかと思ってしまう。
未来に期待する思いが、そっと忍び込む。
未来の時点に特別な時を設定してしまう。
未来の悟りと、悟っていない今が峻別される。
今は、これから悟る今となり、悟っていない今となる。
悟っていない今に落ち着ける訳が無い。
今が、抜ける。
自己の内を見詰めてみれば、
そこには確かなものなど何も無く、
愚かで、小さな私が、恐怖におののいて、
過去にすがり、未来に期待しようとしているに過ぎない。
私は、それだけのものだ。
そんな私に悟りは、無い。
私に悟りはあり得ないのだ、と絶望した時、
悟りからの解放があり得る。
悟っていなくてもいいんだ。
もう悟らなくてもいいんだ。
過去にすがることもなく、未来に期待する何ものもない。
全てを失った者には、今だけが残る。
果てし無く、今だけが在る。

『日本名僧奇僧列伝』

『日本名僧奇僧列伝』 小嵐 九八郎
この本、伝記と云うよりも小説と云うべきで、作者の創作(想像)的要素が強い作品で、誰にでも薦められる感じではないです。が、ここのところ、自身の進退で迷っている私には、良い本でした。
変な言い方ですが、励まされました。「よし! 自分も、これくらいで悩んでいないで、もっと勇気を持って頑張ろう」と云う気にさせられました。

『はじめてのフェルデンクライス』

『はじめてのフェルデンクライス』 (地球丸からだブックス) かさみ康子
フェルデンクライス・メソッド、初めての一冊としてオススメできる本でした。
映像(DVD)や、音声(CDなど)を使わず、紙(文章)媒体だけでATMのレッスンを説明するのは、結構難しいと思うのですが、この本は、それを、写真を多用することでこなしており、分かりやすいです。
また、理論的な説明も、簡明な言葉で手短に進み、くど過ぎず、好印象でした。
外見は、女性向けな、カワイイ装丁・編集です。

面白そうな記事、幾つか

『利己的な遺伝子』の著者、ドーキンスが語るによる「科学と宗教」(日本語字幕付) : カラパイア
http://karapaia.livedoor.biz/archives/52013050.html
マイケル・シャーマー 「迷信を生む2つの仕組み」 ‐ ニコニコ動画:GINZA
http://www.nicovideo.jp/watch/sm13218302?via=thumb_watch
ついに強化人間が?脳と脊髄の神経のつながりを強化させることに成功(米日研究) : カラパイア
http://karapaia.livedoor.biz/archives/52145261.html
脳に電極を埋め込み人工的テレパシーを実現?遠く離れたネズミの脳の情報を共有させることに成功(米研究) : カラパイア
http://karapaia.livedoor.biz/archives/52120154.html

『自分を磨く方法』

原題『The Golden rules of Growth』
たまたま古書店で手に取ってみた本で、それほどの期待もなく読み始めたのですが、意外と良かったです。
自己啓発・自己実現系の本として、目新しい内容は、ほぼ有りませんが、比喩の使い方が上手なのと、文章がこなれていること、訳が上手なこと、見開きの2ページが一つの話になっていて読みやすいことなどが相まって、何だか良い本だと感じさせますね。(ただ、特別な内容を期待されるとガッカリされると思います。)
Amazon中古なら、1円+送料250円=251円で手に入れられるので、オススメできます。
私の印象に残っているのは、「20 他人のうわさ話をしない」でした。
『自分を磨く方法』 アレクサンダー・ロックハート